【セラノス社】疑惑の医療ベンチャー企業が倒産

少量の血液で200種類の病気が診断できる“がセールスポイントの医療ベンチャー企業のセラノス社。
2015年にウォール・ストリート・ジャーナルがセラノス社の血液検査について疑問を投げかける記事を掲載しました。
そして2016年に医療保険当局によって、臨床検査の免許を取り消される事態に。
いつ倒産するのか?と話題になっていました。
ついに疑惑の医療ベンチャーセラノス社が倒産しました。
今回はセラノス社のビジネスのポイントと倒産まで経緯について紹介します。

【セラノス社】医療ベンチャーとしてのポイント

まずはセラノス社の医療ベンチャーとしてのポイントから紹介していきます。

社長はエリザベス・ホームズ(Elizabeth Holmes)さん。
2003年にスタンフォード在学中の19歳で起業しました(その後、大学は退学)。
2014年には、世界の億万長者(1000億円以上の個人資産)として最年少の女性起業家となります。

Theranos(セラノス)は、Therapy(セラピー)とDiagnosis(診断)の二つの言葉を組み合わせた社名です。
●注射での血液検査が嫌いだったこと。
●Cure(治す)ということに抵抗を感じたこと。
これらの理由が創業の動機となり、”セラノス”という社名になります。

医療ベンチャーとして”少量の血液で200種類の病気が診断できる装置を開発”しました。
しかも迅速に低価格にできるというのがセールスポイントでした。

これにより以下の効果が期待できました。
●血液検査が、注射から指先を小さな針で刺す方法に変わる
●血液検査が、多くの検査項目を、低価格で正確に行える。
●10年でアメリカの医療財政を10年で20兆円削減できる
これが実現したらアメリカの医療は変わりました。

また同社は医療や健康に関する特許も取得していました。
多くの投資家が熱狂した理由も分かります

【セラノス社】疑惑の医療ベンチャーへ

2015年10月にウォール・ストリート・ジャーナル紙が疑惑を報じます
記事のポイントは次の通りです。
●自社のエジソンを利用しているのはごく一部の血液検査だけ。
●それ以外は競合他社が市販する診断器を使っている。
●指先で採取した少量の血を薄めて検査しているため結果の信頼性が低い。
先ほど書いたセールスポイントと真逆の記事です。
これに対して、セラノス社からの反論はありませんでした

その後、政府各種機関の調査が行われ、検査の不正が確認されました。
セラノス社の検査センターは、検査施設の許認可が取り消され全て閉鎖となりました。

実はセラノス社は投資家にも技術の中身を開示しないまま投資を受けていました
しかも学会誌への発表もセラノス社はしていません。
医療系の企業は、医学会からの信用が重要になります。
「あ~。あの論文を発表した企業ね」という感じで、医師や病院からの信用を得て、ビジネスへとつなげます
そのため研究者や専門家により審査を受けて論文を発表するのが一般的です。

セラノス社は何の独自技術を持たないままに大金を集めたことになります

【セラノス社】その後から倒産まで

その後、セラノス社は医療保険当局と和解しました。
そして自社で検査機関を運営することは止めます。
代わりに小型検査機器を医師や病院に売るビジネスへ方針転換しました。
いつ倒産するか?と話題になっていたセラノス社。
まさか新しいビジネスモデルを提案するとは思いませんでした。

しかし、セラノス社は医療保険当局との和解で問題が解決したわけではありません。
同社に投資した投資会社からの訴訟が残っています。
そして今回、ついにセラノス社が倒産します

まとめ

医療系ベンチャーとして名を売ったセラノス社。
独自技術はなく、今回は倒産となってしまいました。
アメリカの輝かしいスタートアップと凋落のストーリーでした
そのうちハリウッドで映画化しそうです
【9月6日追加】
エリザベス・ホームズを演じるのはジェニファー・ローレンスで映画化が進んでいるそうです。
タイトルは「bad blood(原題)」ですが、脚本の修正が必要ですね。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございます。
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ゲン
神奈川県在住の会社員。 三歩進んで二歩下がる毎日を送る。 昼寝と映画と散歩が大好き。 気になった情報を発信します。

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