土屋×芳根の映画・累-かさね-をデートで見た感想と劇中劇

累ーかさねーのポスター
累ーかさねー

土屋太鳳さんと芳根京子さんのダブル主演が話題の「累-かさね-」。
スイスで行われた映画祭で観客賞を受賞しました。
彼女とデートで見てたら”劇中劇が分からん”とツッコミ!!
そこで劇中劇である「かもめ」や「サロメ」を調べてみました

【累-かさね-】作品情報

公開年:2018年
監督:佐藤祐市
出演:土屋太鳳, 芳根京子, 横山裕, 筒井真理子, 浅野忠信
上映時間:112分
原作:松浦だるま「累-かさね-」

“女のドロドロバトル”が見所の本作ですが、主演の二人は仲良いみたいですね。
原作では顔だけが入れ替わるので、身体は入れ替わりません。
土屋太鳳さんは153cm、芳根京子は159cmです
身体は入れ替わらなくても違和感は少なそうです。

感想

累とニナが区別できる土屋と芳根の名演

本作のポイントは、累とニナの顔が入れ替わる点です。
W主演の土屋太鳳さんと芳根京子さんの演技が下手であれば・・・。
入れ替わる前なのか入れ替わった後なのか分からなくなります。
本作では、そんな心配がありません。
二人の演技が素晴らしいため、すぐに区別することができます

とくに土屋太鳳さんの演技もとても良かったです。
“美しい”という言葉に慣れてない様子の演技は印象的でした。
劇中劇での役を含めると、一人でかなりの役数を演じ分けています。

(C)累-かさね-
(C)累-かさね-

以前から土屋太鳳さんさんの演技は上手いと思っていました。
こんなに複雑な設定の役柄も演じられるとはスゴイです
同性と入れ替わり、”美しさ”に慣れていく演技だけではありません。
さらに劇中劇のキャラクターも演じています。

彼女は本作で何役を演じ分けたのでしょうか
そして、しっかりと区別できる演技をしているのがスゴイです

(C)累-かさね-
(C)累-かさね-

原作ファンとしては累の劣等感に不満

子供時代、美人女優である母親と比較され、劣等感が強まっていく描画が少ないです。
口の傷が主として劣等感を強めていった描写だと感じました。
これだと母親との関係は不要だと思うのですが・・・。
原作漫画の第1話に描かれていた累の劣等感や高揚感が足りない気がします

美しいものを賞賛するまなざし。
顔を入れ替えることで見える世界が異なる事実
この残酷な現実を小学生で知ってしまうこと
この希望と絶望が原作漫画の面白さの原点となります

デートで見た感想

私は美しさへの執念が怖かったです。
それに対して、彼女はウンウンと納得していました。
ここら辺に性別の違いを感じます。

(C)累-かさね-
(C)累-かさね-

そして見終わった後に”劇中劇の内容が知りたい“と言われました。
私もよく知らないので調べてみました。

二つの劇中劇

劇中劇「かもめ」のあらすじと意味

ロシア作家・劇作家のアントン・チェーホフによる戯曲です。
チェーホフの劇作家としての名声を揺るぎないものにした代表作でもあります。
湖畔の田舎屋敷を舞台に、そこに集まって来る大人たちに、芸術家を志す若き男女が翻弄される話です。
タイトルである「かもめ」は、この劇では”破滅”を意味します

累が演じるニーナは大女優を夢見る少女。
劇の最後で「わたしはかもめ。・・・いいえ、そうじゃない。わたしは女優」というセリフが。
最終的に地方巡業の女優となったニーナは、“破滅”と”女優”の間で苦しみます
ただ彼女は、信念と覚悟を持って、女優という生き方を選択します

(C)累-かさね-
(C)累-かさね-

ニーナ同様に、”破滅”と”女優”の間で苦しんでいる累の心境を暗喩しています。
最終的にニーナ同様、累も”女優”であることを選択します。
累の女優として生きていく信念と覚悟を暗喩した劇中劇であるといえます。

劇中劇「サロメ」のあらすじと意味

アイルランド出身のオスカー・ワイルドによる戯曲です。
振り向かない相手を殺してでも手に入れようとする”恋に狂った乙女”という話です。

累が演じるサロメは魅惑的な美少女です。
月夜の下で出会った預言者ヨカナーンに恋をするのですが拒絶されます。
失恋した彼女は狂気に陥り、彼の首を欲するようになります。

(C)累-かさね-
(C)累-かさね-

サロメ同様に、欲しいものに執着する累を暗喩しています
サロメが欲したものは恋した男の首、累が欲するのは女優しての名声。
ただサロメは男の首を手に入れた後で、自分の命という犠牲を払います
累は何を犠牲に払うのでしょうか?

「累-かさね-」の元ネタ「累ヶ淵」のあらすじ

江戸時代、累という女性の怨霊とその除霊をめぐる物語は広く流布。
この話を参考に、三遊亭円朝は怪談噺「真景累ヶ淵」を作り上げました。

醜いという理由で父親に殺された助(すけ)。
その両親の間に、助(すけ)そっくりに生まれた累(るい)が主人公の話です。
助を”かさねた”ように似ているという理由から、周囲の村人からは累(かさね)と呼ばれます。
醜く生まれたために疎まれる累が、原作漫画の累と重複します

「累ヶ淵」では、怨霊となった累を成仏させる話でした。
原作漫画では、醜く生まれた累が顔を入れ替えて、女優として生きていく話と変更されています。
原点と原作小説では、醜い女性という共通テーマが存在します。

(C)累-かさね-
(C)累-かさね-

まとめ

本作の土屋太鳳さんの演技は間違いなく一流です。
難しい役柄を演じ分けているな、と驚きます。
原作漫画を未読の人は、ぜひ読んでみてください。
映画と違う「累-かさね-」に出会えるはずです

最後まで記事をご覧いただきありがとうございます。
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ゲン
神奈川県在住の会社員。 三歩進んで二歩下がる毎日を送る。 昼寝と映画と散歩が大好き。 気になった情報を発信します。

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