窪塚愛流・子役が泣き虫しょったんの奇跡で主人公の子供時代を熱演

泣き虫しょったんの奇跡のポスター
泣き虫しょったんの奇跡

将棋会に奇跡を起こした瀬川晶司さんの自伝的ノンフィクション小説を映画化しました。
監督は奨励会経験者でもある豊田利晃監督。
主人公である瀬川昌司を演じるのは松田龍平さん。
主人公の子供時代を窪塚洋介さんの長男である窪塚愛流くんが演じたことで話題となりました。

【泣き虫しょったんの奇跡】作品情報

公開年:2018年
監督:豊田利晃
出演:松田龍平, 野田洋次郎, 永山絢斗, 染谷将太, 渋川清彦, 窪塚愛流
上映時間:127分
原作:瀬川晶司「泣き虫しょったんの奇跡」

豊田利晃×松田龍平だと「青い春」(2001)が有名です。
豊田監督で松田さん主演は「青い春」以来16年ぶりです
と思いwikipediaを見ていたら、主演でなければ「ナイン・ソウルズ」(2003)や「I’M FLASH!」(2012)もあるんですね。

感想

窪塚愛流(子役)が主人公の子供時代を熱演

窪塚洋介さんは2003年に一般女性と入籍し、同年10月に第一子となる愛流くんが誕生しました。
主人公である瀬川昌司の子供時代を愛流くんが演じています
愛流くんの生年月日は2003年10月3日。
映画公開時の2018年には15歳前後ということになります。
明るい表情で子供時代を演じています

映画デビューのきっかけは豊田監督

愛流くんの本作が役者デビューです。
そして本作に参加したきっかけは豊田監督です。

彼が小学校のとき、お父さん(窪塚洋介)と一緒に旅行をして。
そのときから、すごくカンのいい子だなと。
で、お父さんに連絡して、「役者やりたいとか言ってる?」と聞くと、
「やりたいって言ってる」と。
「じゃあ、オーディションおいでよ」って

そこで実際に「泣き虫しょったんの奇跡」のオーディションに参加。
主人公・瀬川昌司の子供時代という重要な役を任されます。
将棋を指す姿もしっかりとしています。
本当にカンの良い子なんですね

舞台挨拶

舞台挨拶にも参加した愛流くん。
緊張しながらも、しっかりと発言しています。

生まれて初めて映画の撮影をしたので、上手く演技ができるか不安だったんですけど、自分なりに精一杯やろうと思いました。
泣くシーンが難しかったです

予告編でも公開されている泣くシーンの演技は上手いと思います。
それに対して監督からは

(撮影では)ちゃんと堂々としていた。
どんどん映画に慣れていっていましたね。

途中、天気の都合で撮影の順番がとんだ時があったんですよ。
1カ月くらい会わずにいたら、身長が伸びている。
(シーンとの)つながりだけが心配でしたね(笑)

成長期なので1ヶ月も会わないと体つきも変わりますよね。
実際、1年間で10センチも伸びたといい、14歳にして173センチという高身長
父・窪塚洋介さんが身長177cmですので、愛流くんが高校生の頃には抜かしそうですね。
松田龍平さんは183cmですので、子供時代と身長が同じということはありません(^ ^)

シーンとのつながりは違和感がなかったので、上手く編集したんだと思います。
今回は主人公の子役時代ですが、将来的には主役もありそうですね

圧倒的テンポの良さで負ける主人公

最近、公開された将棋映画と比較してみます。
有名なのは「3月のライオン」(2017)と「聖の青春」(2016)です。
主人公は天才という設定で、さらに血のにじむような努力をします。
しかし、この「泣き虫しょったんの奇跡」は、棋士を別の視点から描いています。

挫折することで、本当に自分の好きな将棋に向き合う主人公。
そのため映画前半は、圧倒的なテンポの良さで主人公が負け続けます
映画自体が淡々としているためか、余計にテンポの良さが目立ちます。
同じ挫折を経験した豊田監督にしか撮れない映画です

タイトルと異なり泣かない松田龍平

泣き虫というタイトルとは異なり、あまり泣かない本作。
予告編や特報でも、苦悩しているシーンは多いのですが、泣いているシーンはありません。
どちらかというと淡々と将棋を指しているシーンが多いです。

ただ映画本編で見る松田さんの涙は印象的です
最近、宇宙人とか殺人鬼とか演じていたので、人間くさい松田さんの演技も良いです。
もしかしたら、初めての人間くさい役柄かもしれません・・・。

本作における雑学

奨励会に所属していた豊田監督のこだわり

9歳から17歳まで新進棋士奨励会に所属していた豊田監督。
その時の体験をもとに、阪本順治監督の「王手」(1991)の脚本を書き、映画界にデビューしました。

将棋の上手いか下手かわかるのが、駒を指す手つき
手つきを見ただけで、どのくらい将棋が強いか、というのがわかります。
そのため役者たちは、ポケットに駒を入れて定期的に手つきの練習をしていました。
この、こだわりが画面に緊迫感を与えています。

そういえば「王手」(1991)は、駒の持ち方に良い意味での違和感がありました。
あれが、たぶん上手い人の手つきなんですよね?
「王手」で主演した赤井秀和さんって演技が独特だけど、演技が上手いイメージがありません。

史上初めてプロ編入試験によってプロ入りを果たした奇跡の実話

プロ棋士の登竜門である奨励会。
そこは、26歳までに四段に昇格できなければ退会という規定があります。
作者である瀬川さんも26歳までに昇格できず退会となりました
本来であれば、もうプロ棋士になることはできません。
しかし、この後奇跡が起こります

奨励会退会後、二度と将棋を指さないつもりでが、将棋を伸び伸びと指す楽しさに気づきアマチュアとして復帰。
1999年に、全国アマチュア王将位大会では準アマとなり、銀河戦本戦へ出場します。
そこでプロを相手に7連勝する快進撃で、アマチュアながら決勝トーナメントに進出しました。
2002年にアマチュア王将となり、銀河戦への2度目の出場資格を得ます。
本戦でプロを相手に3連勝し、決勝トーナメントでは一勝し、ベスト8入りを果たします。
2003年に準アマ王将となり、銀河戦への2年連続3度目の参戦します。
本戦でプロを相手に6連勝し、三たび決勝トーナメントに進みます。
持ち時間の短い銀河戦では、プロ相手にかなりの強さを誇ったみたいです

このような実績を挙げて、2005年2月末にプロ入りの嘆願書を日本将棋連盟に提出します。
全棋士の多数決により、フリークラス編入試験の実施が認められ、61年ぶりの編入試験となりました。
試験官となった6人の棋士を相手に3勝し、フリークラスに編入しました
瀬川さんのプロ編入をきっかけに、アマチュア選手がプロ棋士になる新たな道が模索され制度化されました
これが本作の奇跡です。
今のところ2014年に一人、この制度を利用してプロ棋士になっています。
2016年には二人が受験資格を満たしましたが、編入試験は受けませんでした。

まとめ

奨励会に所属していた豊田監督の情熱の傑作が本作です。
挫折をしても、継続することで、夢を掴む
この姿に感動する人は多いでしょう。
何か辛いことがあったら、ぜひ見てみてください。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございます。
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ゲン
神奈川県在住の会社員。 三歩進んで二歩下がる毎日を送る。 昼寝と映画と散歩が大好き。 気になった情報を発信します。

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