【アリスのままで】介護する人/介護される人に見て欲しい映画

アリスのままでのポスター
アリスのままで

若年性アルツハイマーとなる主人公アリス。
彼女を介護する家族。
どちらか一方の立場だけではなく、双方の立場が描かれているリアルな映画です。
介護する人と介護される人、両方の立場の人に見て欲しい映画です。

【アリスのままで】作品情報

原題:Still Alice
公開年:2015年
監督:リチャード・グラツァー, ワッシュ・ウェストモアランド
出演:ジュリアン・ムーア, アレック・ボールドウィン, クリステン・スチュワート, ケイト・ボスワース, ハンター・パリッシュ
上映時間:101分

監督・脚本のリチャード・グラッツァーは、2011年にALS(筋萎縮性索硬化症)と診断されました。
病気が進行する中、指とiPadを使い「アリスのままで」を制作します。
2015年3月10日にロサンゼルスで亡くなりました。

もう一人の監督・脚本である ワッシュ・ウェストモアランドが介護をしました。
監督・脚本の二人が介護される/介護する関係であることが、本作に大きな影響を与えたと考えられます

【アリスのままで】の原作

リサ・ジェノヴァの「静かなアリス」が原作小説です。
この小説では、病に冒されていく主人公の視点を中心に物語が展開していきます。
作者リサ・ジェノヴァは、ハーバード大学で神経科学の博士号を取得した神経科学者です。
認知症患者たちとの対話から本書が生まれました

物語は2003年9月からひと月ごとに区切られます。
そして認知症が進行していく様子が淡々と書かれます。
読後感は重いです。

【アリスのままで】感想

介護する人に見て欲しい:ジュリアン・ムーアの演技

認知症の進行を演じるジュリアン・ムーア。
初期症状の頃に自分自身に向けてのビデオメッセージを残します。
ビデオの中の自分を保っているアリス
ビデオを見ている認知症が進行したアリス
ビデオを通して描かれる二人のアリスの対比に愕然とします。

認知症が進行する恐怖・・・。
自分の居場所が分からなくなる。
外出した理由が分からない。
人の話が理解できない。
そして家族が認識できなくなる
認知症の苦しみは、本人以外にはわかりません。
この苦しみがエピソードともに丁寧に描かれています。

介護される人に見て欲しい:家族の介護問題

本作は認知症に苦しむアリスだけではありません。
アリスを介護する家族の視点も描かれています。

アリスの介護を誰がするか、と家族で話し合うシーンは印象的です。
家庭持ちより独身者、男性より女性に、介護の負担がかかる場合が多いです。
本作の場合、無職の次女が介護を担当します。

一緒にいると言っていた夫が、仕事のチャンスに恵まれると単身赴任します。
後を託す娘に「君は僕よりいい人だ」と言うあたりは、身勝手さ、情けなさ、が上手く表現されています。
介護にはお金が必要なので、誰かが稼がなければなりません。
そういう意味で夫の選択は正しいと思うのですが・・・。
患者本人と家族の関係性の難しさを表現しています。
従来の病気をテーマとした映画には、描かれなかったテーマです。

まとめ

認知症となったアリス。
最後まで彼女は認知症である自分自身を認めることはできませんでした。
病気を受けいれられない主人公というリアルさも含め、素晴らしい作品です。

最後まで記事をご覧いただきありがとうございます。
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ゲン
神奈川県在住の会社員。 三歩進んで二歩下がる毎日を送る。 昼寝と映画と散歩が大好き。 気になった情報を発信します。

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